十三年目

わたしとあなたの間で
かいじゅうはしょんぼり
うずくまっている
力なく
うなだれている
それを見てわたしたちは
しょんぼりしてしまう
なにか飲ませたらいいのかな
わたしたちは見つめる
今までは
目を逸らしてきたけれど
もうかいじゅうを
わたしとあなたから
解放してあげた方が
いいのかもしれない
そっちの方が幸せだよね
ありがとうかいじゅう
人差し指でそっと撫でる
昔みたいに
元気に走り回りたいよね
申し訳なさそうにちぢこまる
かいじゅう
さようなら
どこか
わたしの知らないところで
元気に走り回る
かいじゅうと
手懐けるあなたを
想った

投稿者

東京都

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