冬の刺青

ほんとうのことは
ほんとうのことにしか
わからない たとえば
真夜中にしんしんと降る
雪の白さ。そして
春ののほほんとした雪解けを待つ私

遠い春と思うな
冬が深まる分
一日一日
春は近づいて来る
雪国の厳しい冬は
どの道終わる
冬を
越さなければ
春にならない
春へ行くのです
一歩一歩

あの冬に
この刺青(しせい)を
刻んだ

あれから
時が経ちました。
それでも
あの時の思いは
ここに刻まれたまま
こころに生きている

ほんとうのことは
ほんとうのことにしか
わからない たとえば
真夜中にしんしんと降る
雪の白さ

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