愛は
〈薩摩揚げ載せた饂飩よ晩小春 涙次〉
それが愛
と云ふなら、さうなのだらう
それが愛
貴女は云はない 貝になつた
私のやうな詩人を前に
懼れ多い、と思ふ?
返事はなかつた
冬
早く穴から出たい
蛇二匹 絡まり合つて
これと云ふ智慧もなく
菩薩であるか
羅漢であるか
私たちは
喰ふ・喰はれる・空クウ
ケネス・パッチェンの情熱を
一滴詩に垂らしたい
きつと赤唐辛子が 一味
際立つだらう
私たちは
もう直きに
寢る
そんな定めを
かいくゞる事は
多分出來ない
目醒めのきぬぎぬを
待つ 美しいかい?
愛は
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