不屈の詩人 -reprise-
くたばつてたまるかよ
そんな聲が聞こえたやうな氣がした
自分の腕に抱かれて
冬の柔らかい日射しに抱かれて
だうせ二度目の人生だ
くたばつてたまるかよ
さうだ、無事今日を終へた
お前の殘骸が
無駄を余すところなく
省いた形で 横たはる
だうせ二度目の人生だ
お前は不屈の詩人
何度でも甦る
生きて、生きまくつて
お前は- 女の丘を登り、男の息 -白い息- をなすりつける
女の丘
童貞が! 處女作を後生大事に
懐に収め
その丘を知らず
世間に踏み出さうとしてゐる、
後生大事に
童貞を守つても
得るものと云へば
純潔? そんな戲けた
稱號が、何処で通用するかよ
くたばつて、た・ま・る・か
化け猫の如く、9回生きてみろ!
9回裏でホームランを打つ
サヨナラだ
さやうなら
地球
月の海まで
飛んでいけ
不屈の詩人の
晩年の足掻きの
作のなかの一篇の
詩の(このそのあのどの)、、、なんだ
もう目醒めか
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