果たして、空は
故郷とこの地をつないでいてくれているのかしら
今じゃ 空より
電線の方が 合理的
手元の端末の 3本線が光っていると、安心する

同じ空の下 あなたが頑張るから、私も頑張れると
何度も言われてきたけれど
果たして、私は
頑張れているのかしら
今じゃ 私より
あなたの方が 努力家で
手元の端末に 私の可能性を、溶かしてる

一人きりでは寂しいと
窓から空を見上げても
あなたはそこにはいやしない
そこにあるのは果てしないはずの空に
割って入ったビルだけで
そんなビルに住む人たちに
誰でもいいから抱きしめてほしいなんて
思ってしまう 私がいて

頑張りたいよ 頑張れないよ
大丈夫だよ すぐ元通り
空も夢も、私とあなたをつなぎはしないけど
心のどこかに住むあなたが
いつも私を見守っている
だから、私、頑張れる
そんな私でい続けたいから
どこまでも広がって、空

投稿者

茨城県

コメント

  1. 「故郷とこの地をつないでいてくれているのかしら」の問いかけに、
    「果てしないはずの空に
    割って入ったビルだけ」
    この表現がいいなと思いました。ビルで切り取られたような空は窮屈に見えますね。
    心の中だけでもどこまでも広がってほしいという思いに共感しました。

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