風速計
春が着いた
質感でそのことを知った
白いシーツ
草のようなところで
息を吐いて吸う
自分の内も
入れ替わり始める
良く整備された風速計の
真似をしようとして
笑ってしまった
本当は風のことなど
何も知らないのだから
誰にも気づかれないように
太陽を少し盗んだ
春の温もりを
春の痛みを
春が着いた
質感でそのことを知った
白いシーツ
草のようなところで
息を吐いて吸う
自分の内も
入れ替わり始める
良く整備された風速計の
真似をしようとして
笑ってしまった
本当は風のことなど
何も知らないのだから
誰にも気づかれないように
太陽を少し盗んだ
春の温もりを
春の痛みを
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コメント
なんとも言えない、感覚の質感(クオリアみたいなもの)で、物事を知ることがありますよね。この詩は、まさにそういう物事をうまく表してあると思います。
たもつさんの詩自体が、感覚の質感の塊みたいなものだとも思います。
この詩を読んで、切ないような、いとおしいような感覚になり、
すてきな詩だと感じます♪☆^^
うん。春の痛みよくわかります。
詩情が風のように流れていきました。素敵です。
春が着いた、ってめちゃよいですね。
迎えにゆきます。
風速計は敏感すぎると痛くて大変ですよね。
春の訪れのすべてが書いてあるような気がしました。
@こしごえ
こしごえさん、コメントありがとうございます。季節の変わり目は切なくなるものですね。冬の寒さ、あんなに嫌だったのに。暖かくなっていく様子や花が咲く様子で春になるのだな、とは思いますが、実感するのは、なんとなく、の感覚かも知れませんね。
@あまね
あまねさん、コメントありがとうございます。素敵、ありがとうございます。すべてのものは流れてひとところには留まらない、そのような寂しさを感じる季節の変わり目です。
@たちばなまこと
たちばなまことさん、コメントありがとうございます。迎えに行きましょう。
私たちが春を待つように、春も私たちを待っています。
@nonya
nonyaさん、コメントありがとうございます。風のこと、何も知らないまま、風はまた何処かに行ってしまうものですね。
春のすべて、受けとめようと思います。