空っぽ

繰出し鉛筆で書く
銀河の岸の星の夢は
どこかさびし気で
こおろぎの闇にひびく歌声と交わる
無限の宇宙のさざなみ
私はどこから来てどこへ行くのか
というありきたりな風は光り
空き地の草を通りすぎてゆく
誰も知らない場所へ
魂の切手を貼った手紙を
希望の鳥に運んで頂く
何回か読まれたら
そのあとは読まれない
この詩は
詩の墓場となるところに眠る
この魂の切手
ああ
忘れ去っていいよ
というのは失礼かな

この繰出し鉛筆で書いている
私の魂という命は
この宇宙の原初から欠けているから
何かを求め続けるのであった
と繰り返し書かれる
光る風に戦ぐ
私の影の明るさに
こんにちはとあいさつをする
雲ひとつ無い
青空のつきぬけた深さを
みつめていると
こころはしんとして
青空の青に濃く染まる
さびしさはますます
鳴き始めてさびしさに満ちていく

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コメント

  1. 「繰出し鉛筆で書く銀河の岸の星の夢」という書き出しの言葉がかっこいいです。「こおろぎの闇にひびく歌声と交わる無限の宇宙のさざなみ」や「魂の切手を貼った手紙を希望の鳥に運んで頂く」も良いですね。

  2. @たかぼ さん ありがとうございます♪
    わほーーっ♪☆^^
    たかぼさんから かっこいい頂きました♪
    ここしばらく、行分けはしてるけど 散文的?な詩ばかり書いていたので、詩っぽい詩を書きたくなって、こういう詩が出来上がりました。
    たかぼさんが、それらの言葉をかっこいいとか 良いと言ってくれて、とても嬉しいです。^^

    無限の宇宙、というのは、先日、ユーチューブで、宇宙は無限だよ、とか言ってるのを聞いて、ああそうなんだ、と思いながら書きました。

    あと、何かの宗教で、死んだ者の魂を鳥は運んで行く、という「ような」ことをずっと前に何かで見たので、それに関係して書きました。(実際の魂は、もっと自由だと思いますが。うん)

    繰出し鉛筆は、シャープペンシルのこと。ここ数年、万年筆をやめて、シャーペンで色々と書いています。
    愛用のシャーペンは、三菱鉛筆のuni「クルトガ アドバンス アップグレード モデル ガンメタリック色 0.5芯」シャーペンです。このシャーペンには、「芯折れ防止機構」という機能が付いていて、これが作動中(芯をペン先のパイプ先から出さないでいる)には、絶対に芯が折れないという優れもの。
    シャーペンを使うならば、これが おすすめです。
    鉛筆は、消しゴムで消せるので、ノートで推敲する時も便利。

    ふふふ、たかぼさん、ありがとうさま。^^

  3. 魂の切手という言葉がよいですね。寂しいと同時に単なる寂しさではない、深い次元を感じます。

  4. @服部剛 さん ありがとうございます♪
    魂の切手、という言葉は、自然にこころの内から現れ出てきた言葉だったと思います。
    この詩で言っている さびしさを、単なる寂しさではない、深い次元と感じてくれて ありがたく嬉しいし、貴重に思います。
    剛さん、そう言ってくれて、ありがとうさま♪☆^^

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