100万1回目の朝
雨露をしのぎながら
人間の
都合の良いエゴで捨てられた
猫をいつも抱いてた
ホームレスのお爺さんは
どこへ行ったの?
正解はオードリー婆さん家で
源五郎ナッツ貰って
マリモを育てていた
猫は100万回生きて
それを見て
ホワイトノイズ
ピンクノイズ
ブラウンノイズ
ピタゴラス教団の実践ではなく
周波数による
人々の心理を操る
波形を感じながら
モンスターとエスプレッソ
8:00AM 人の波が追い越して
やるせない気持ちが愛おしいと
らしからぬ髭をピクンと震わせ
ゴミを突くカラスを眺めていた
8:01AM
スピーカーから流れ出す
安全確認のため〜のかけ声に
世界は一瞬だけ
疑問を持つふりをしていた
猫は目を細めて
まだ燃え尽きない
朝の空気の中
俺の手のひらに
冷たい鼻先をくっつけてきた
誰も気づかず
だけど確かに
世界はもう一度死んで
少しだけ
生まれ変わっていた
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