盲目のピアニスト

盲目のピアニスト

闇の中に光を見いだせるのか

そのしなやかな旋律の調べは

木々のざわめきを語り

小川のせせらぎを歌う

繊細な指先から放たれる色彩

鼓膜を通して描かれる水彩画なのである

彼は音色という絵の具で心を写す

震える己を美しく響かせる

闇からの光なのである

投稿者

埼玉県

コメント

  1. こういう感覚を詩で伝えるのは、大事な気がします。

  2. 服部さん。ありがとうございます。ピアニストに思いを馳せて詩を書きました。

  3. 鼓膜を通して描かれる水彩画なのである

    このフレーズ、いいですね。音を無心に辿っていくピアニストの憂いを想ってみました。

  4. 長谷川さん。ありがとうございます。ピアニストの心情を想像して書いてみました。

  5. 彼は音色という絵の具で心を写す、というのが印象的です。
    音色という絵の具 というところが、すてきな詩のこころ、もっと言えば、この詩の魂(いのち)だと感じます。

  6. こしごえさん。ありがとうございます。この詩の核心を突いて頂き、感謝です。

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