
093
句読点のように
あなたは
暮らしの中に
花を飾る
音符のように
あなたは
暮らしの中に
言葉を並べる
本の頁を捲るように
あなたは
暮らしの中に
楽しみを見つける
軽くハミングするように
あなたは
暮らしの中に
哀しみを滞らせない
ふりをする
あなたは
演じるのが上手くない
暮らすのが上手くない
わたしは
そんなあなたに寄り添うように
そおっと生きなければならない
あなたの息遣いが聞こえるように
そおっと生きなければならない
わたしに
暮らしというものを教えてくれた
あなたに
ありがとうを言い続けるために
コメント
前半の明るい語調が、「ふりをする」というの一語で反転し、ドキッとしました。
後半の「なければならない」と繰り返されるところは、深い業のような悲しさを感じて、味わい深い詩です。
すてきな関係性を表した詩ですね。すてき♪☆^^