ネズミ女と小野寺兵士

小野寺兵士はすごかった
とっくに終戦してるというのに
戦争は終わってないと信じ続けて
ジャングルに30年潜った
一人で戦争し続けてた
信じるってなんだ?あんたすごいよ
ネズミ女はドクダミの葉っぱに隠れ
小野寺兵士をストーカーのごとく観察した
見つかったら
私は食べられるしかなかった
両思いになったら
私を容赦なく食べるだろう
対峙はできないから
横顔を見つめる
つまり片想い
嘘欺瞞一瞬で突いて仕留められる
小野寺が
信じた果てにあったのは
裏切りじゃなかった
小野寺兵士の片目を見たらわかった
信じてよかったも
信じなきゃよかったもなかった
信じさせてくれたなにかへの感謝
純粋さに心打たれて泣いたけど
それは雨粒 堪忍して
ネズミ女は小野寺を裏切りながら見ていた
ヨモギや胡桃がそのへんにあってよかった

投稿者

東京都

コメント

  1. 切なく素晴らしいね 。胡桃があってホントによかった。

  2. @かみる
    たぶん本当に信じたら裏切りとかないのかもなあ…

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