時連詩:ZERO

赤く染まる秒針が
耳の奥で
お前は今どこにいる?
と問いかけ始める

10時10分
まぶしい笑顔で
終末が微笑んでいる
その時を飾るのは
祈りではなく
導火線だ

お前の人生に
後何秒の猶予がある?
コールタールの夢を見て
目覚めるたび
爆破予告のような朝が来る

この世界は
時を刻むふりをして
いつも誰かを追い詰めてきた
俺の愛する子供でさえ
神の名の下で痛めつけられ
無慈悲に連れ去られた

導火線に火を付ける
哀れな愚か者達
どうしても
生贄は必要なのか?

心の奥底から
絞り出した願い
それも届かず
南十字星が
北半球にあらわれる
神は初めから
時と空間を握っていたんだ

投稿者

東京都

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