『孤独の系譜、そして草原の掟、或いは、戦いと貴さ、安らぎに関しての散文』
・孤独とは、一人でいることではない。少なくとも積んだ本を開けば、音楽を聴けば友はいる。
・孤独とは、大都心の名もなき路地を歩いているときに感じる。人混みの内に孤独が存在する。
・人間は、何処かで孤独でなければならない。他人と一緒にいること、とは本質が異なる。
・強く、逞しくあらねばならない。何故なら孤独とは必然である。巣から離れれば皆、孤独。
・父母といる間、与えられる無償の愛とは、後の必然に耐える力となる。根っこは絶大な力だ。
・そして孤独を、真なる孤独に昇華せねばならない。何ごとも向き合い、自らを強くせよ。
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・一人、草原を生き残る術、強さを身につける、一人で草原を歩め、孤高の王の如く、貴く。
・そうして伴侶を得ようか、孤独は終わり、世界から自身、家族を守る一人前の男になる。
・そうして子を得ようか、この小さな憐れな生き物、我が守らなければ、愛しき存在よ。
・我と妻、子の時代、孤独は一先ず消えた、忙しい日々、育つ子、白髪、老いる我ら。
・そうして子は草原へ行ってしまった。老いを感じる、弱さも、牙は抜け、爪は割れている。
・そろそろ終わる、孤独とは力だ、孤独は戦いだ、そして最後の孤独を得る。安らぎを。
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