優しい沈殿
水のように眠った
連続する穏やかな
体液の水面
幾つかの色を見つけては
金属の味にしたがって
溶けていく
あなたが寒がるから
手袋とマフラーを買った
行く所がある訳でもないのに
大事そうに抱えて
丸まっている
この部屋が
水槽だったらよかった
沈殿するあなたの背中に
まだ優しさが残っていて
他に何も無いけれど
泣いてしまう
水のように眠った
連続する穏やかな
体液の水面
幾つかの色を見つけては
金属の味にしたがって
溶けていく
あなたが寒がるから
手袋とマフラーを買った
行く所がある訳でもないのに
大事そうに抱えて
丸まっている
この部屋が
水槽だったらよかった
沈殿するあなたの背中に
まだ優しさが残っていて
他に何も無いけれど
泣いてしまう
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コメント
全体的に優しさがあふれていて、好きな詩です。
沈殿するあなたの背中に
まだ優しさが残っていて
他に何も無いけれど
泣いてしまう
ここが特に好き。
沈殿するあなたの背中に優しさが残っていることに、ほっと安堵しました。
「あなた」を見守るまなざしにも優しさがありますね。
@こしごえ
こしごえさん、コメントありがとうございます。
自分のこととして、背中だけは、いつまでも優しくありたいな、と思っています。