時空に監禁されたアバターたちへ
国を追われた難民の気持ちが
僕には少しだけ分かる
中学生の頃
好きだったあの子の父親から
もう会わないでくれと言われた
携帯なんてまだ無くて
連絡手段は何もなかった
つまり
何も悪いことしていないのに
引き裂かれてしまったってことだ
最低で最悪
俺は人さらいではないぜ?
あの親父さん
ゴルフパターで
俺の頭を殴ろうとしたんだ
そして
音信不通のまま
何年も時間だけが過ぎた
夢の中の彼女は
いつもあの時のまま
今生きてるのか
死んでるのかさえわからない
Facebookで名前を探しても
ヒットしない
言うなれば
時空に監禁された
少年と少女が
自分のアバターの中に
ずっと閉じ込められている
理解してくれとは思わない
一人上手だから
さみしさも無い
けれど
テロリズム
急展開で生活が変わる映像を
テレビで見るたび
スイッチが入るんだ
自分が死ぬのに
なぜ人を道連れにする
いくら叫んでも
説得なんてできない
無力感が
身体を満たしていく
テロなんて
防げやしない
でも
このまま時が進めば
その恐怖でさえ
宣伝に
金儲けに
無意味な武器調達に
利用されていく
そして
頭のおかしい金持ちが
家族を守るためとか抜かして
彼女の父親みたいに
核兵器を所有する日が
来るかもしれない
みんな
飽き飽きしてるんだ
そして若干
麻痺している
コメント
なんとなく、羨ましいなと思います。
中学生の時点で男女の恋が成立していて、
父親が娘を思って殴りかかってくる、
そしてかみるさんはそれをある意味、受け入れて(諦めてはいないのかもしれませんが)
今もその女の子のことで思いを巡らすことがある。
それぞれに、
まっとうに生きていくことを考えた結果の悲劇だったんじゃないかと。
@雨野夜
コメントありがとうございます。
携帯電話の無い時代が、昔ありましたと言う回想なのですが、コミュニケーションも命懸けという。笑