ぼんぼやーじゅ

降り止まぬ雨の中を
傘を差さずに歩く
空の上では神様がお茶会をしていて
甘いクッキーの匂いが漂う

この世界が海の底に沈んでも
太陽とは特に関係ないし
今日あなたとわたしが殺し合うかどうかなんて
チョコボールの銀のエンゼルが出るかどうかぐらい必然性がない

(異常な興奮状態
 にあるらしい
 私の頭の中

パラソルは青空の模様
ピンク色の長靴と
バナナみたいな黄色いカッパ

 それが常で在り続けた所為で
 人と食い違うらしい
 でも
 原因がそろそろお亡くなりになるので
 薄れているらしいのだ

振り向けば皆笑っている
相対するものすべてが味方ではないが
敵でもない

 すべて
 なにがわるかったか
 私には
 今の私には解る

計算し続けて宇宙へ行ったあなたと
生まれついての宇宙人のわたしと
特段美しくもないお伽話が始まって終わった

 それもきっと
 月に水があるかどうかぐらい
 あなたにとっては
 価値のない情報なんだろうけれど)

晴れ過ぎた街の夜のネオン
眠れない人々のどす黒い血が飛び散る
瞼を下ろして貰えなかった
という理由で一揆に遭うスーパーマーケット

(日に日に目が覚めてゆく
 それは事後のぬるい虚脱感みたいなものじゃなく
 もっと確かな、痛みからの回復)

もう死んでるのに
食えないのに
それでも
明日があるって慰めてくれるのか、有難いな

空の上ではお茶会が
空の下では洪水が
悲鳴と微笑
でも本当には何も関係ない

(それは別れた後の解放感ではなく
 傷痕のようなセンチメンタルでもなく
 確かな、確かな、なんだろう?)

生きることに特に意味はない
死ぬことにさえ理由はない
まだ若い、と誰かが言った
わたしは笑いながら

(海へ行こう、と言った
 これからも難破する船はいくらでも出てくるだろう
 灯台守にでもなろうか?)

愛なんかでは何も救えない
ただ生きようと思って泣いたり笑ったりする
過程が大事なのだよ

(ぼんぼやーじゅって言うんだっけ?

投稿者

神奈川県

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