チートは恥ずかしいことだと思ってるわたしの歌

子供の頃
親に怒鳴られるたびに
特に口答えせず
唯々諾々と従っていたが

別に正しいと思ったわけではなく
こいつもいつか死ぬんだろうな
と思いながら黙っていただけで
私の親は少なくともそんな存在

ゲームでいうと
エリクサーを死ぬほど貯めたまま
ラスボスにレベルをカンストした状態で
バグを利用するような、そんな人生を歩めと

なぜ？と私は思う
なぜ？
本当にどうして？
何が楽しいの？

ゲーム機の電源を落として
ぼんやりと月を眺める
その夜はゲームの世界を模倣している
つまるところゲームの外だからだ

親にもこの世界と外の世界の境界は見えなかった
家とその外というには少し広すぎる気がする
このゲームをクリアした後
エンディングを見ながら母は何を思うのだろう？

それに分からないふりをしている
やりたいならやればいい
でも
お前が結婚したことを私は生涯許さない

恥も外聞もないのだろう
言ってしまえばそれで終わりだ
やりたくもないならやるな
この世界で狂っているのはお前だけだ

言いたいことなどない
出来ればこの世界から早く去って欲しい
責任など取ろうともしなくていい
もう何もするな

月を見ながらぼんやりと酒を飲む
目の前にいるのが誰なのかも分からない御仁
木偶の棒に岩を斬れと云う
相変わらずだな

結局殺さなければいけないのが何なのか
自分がそうであるということを認められない
常にだ
だから間違える、許されない、救われない、報われない

馬鹿は死んでも治らないし
来世でも馬鹿なんだろうな
だから今生から抜けられない
輪廻の悪夢

汚らわしい、と私は最近よく思う
ずいぶん古い言葉ではあるが
まだ使える
関わらない方が良いことがこの世界にはあるのだ

月の下でぼんやりと君を思い出す
最初から私に嘘しかついてくれなかった
それでも
私がその子を好きだっただけまだマシだった

嫌い
親からして嫌い
そういう人生がどれだけ惨めなものか
不幸にして君には一生分からないのだろう

なぜ私が好きになれるの
いつか好意もハラスメントになる日が来る
もう来たのか
他人の気持ちを慮らない奴等は駆逐される

人類が滅ぶ理由がそれだとしても
駆逐される
死ぬべくして死んでいく
そうであるべきだから

いつまで愛や恋が続くと思ってるんだろうな
永遠にかな
死んでいく時にまでか
洗脳と何が違うんだ

腕の長さの契約
ハハハ
結局それ以上でも以下でもない
皆かわいそうだ

夢を見てるやつは夢の中だけで死んでいけばいい
現実にしないでくれ
頼むから