フルーツポンチ

教室には濡れた髪から
気怠げな塩素の香りが
鼻を刺す

神妙にワゴンで運ばれる寸胴には
青春のかけら
七色の鉱石が浮かんでいる

炭酸のまたたき
翔る無色の衝動
不可逆の象徴

全ては果実の中の追憶
一つずつ掬いあげ
弾けた粒に溺れる

投稿者

東京都

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