神の庭
空の向こうで私があなたに手を伸ばす時
夕焼けの下であなたは私に手を伸ばしていた
其処は楽園なんだろう
悩みも苦しみも無い世界なんだろう
私達は黙って神様を信じた
それを祈りと呼ぶ事も知らず
結露する悲しみ
凝固する憎しみ
夢を見る事が出来るのは
現実に死なねばならなかったから
神様は夕焼けや青空を作りながら
明日は雨だねえ、と笑い合っている
祈られている事も知らず
地獄が何かも分からず
明日が来ない人間の事等
露程も気に掛けた事が無い
私達は手を取り合いながら
そんなものにはならないよね、と笑い合っている
其処は楽園なんだろう
悩みも苦しみも無い世界なんだろう
契約等反故にしてしまえ
そもそもこれは間違った約束なのだから
最初から楽園等
何処にも無かったのだから
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