ネズミ男とネズミ女
カリカリ梅の種を集めていけば
ネズミ男に会える
困難一つにつき真理を一つ手に入れる
夢のスタンプラリー
手紙が届く
存在が詐欺 って書いてあった
ネズミ女は傷つかない
本当の私はどこにもいない
ネズミ男は
詩だった
ネズミ男を読んでいた
深く深く潜って
探っていく
なぞってつまんで
持ち上げて
読み解いて
やさしく触れたり
身勝手にレイプしたり
もう嫌だって言われても
無理やり
まだ読めるって
飽きずに交感していた
まだ終わりたくないよって
思いながら
ネズミ男を剥いで眺めて
意味付けして
感じていた
もっと感じたい
終わりたくない
ネズミ男は疲れて
ひゅうひゅう息をする
もうすぐ
読み解くところが一つも
なくなる
ネズミ男は
ネズミ女のものになる
コメント
このシリーズ、やろうとすればいくらでも深読みできそうな書き方がすごいです。
ネズミ男は詩だったのか。
@あぶくも
さん ロマンチックな完結編が頭の中ありました。が、昨夜、ねずみ男は詩だったんだなと気づき寂しくなりました。ネズミ女も、実は詩だった。
@花巻まりか
さん、詩だった以上にロマンティックな完結はないんじゃないかな。すご。
ああネズミシリーズ完結なのね…意外な締めくくり方だったねー余韻が残るいい締めかただなーと思いました。
@三明十種 さん
世界が終わる前にもうひとつのネズミ男とのストーリーを出さなきゃ。ずっと考えていたんだ!