砂漠のサーモグラフ
乾いた砂が泣いていた
誰もいないはずの地平で
ひと粒の涙が
ガラスのように
砕けた音がした
トカゲの背中を渡る風が
かつてここに
都市があったことを
記憶していた
白骨のようなサボテンが
両手を挙げて祈っていた
太陽は黙って
すべてを焼いていた
俺は水の幻を見た
昔誰かが笑っていた
その音だった
時間が溶けて
金色の残像だけが残り
風に巻き上げられていった
頭の上をゴーストバードが飛んでいた
ゆっくり ゆっくり
今度は
逆さまに飛んでいた
乾いた砂が泣いていた
誰もいないはずの地平で
ひと粒の涙が
ガラスのように
砕けた音がした
トカゲの背中を渡る風が
かつてここに
都市があったことを
記憶していた
白骨のようなサボテンが
両手を挙げて祈っていた
太陽は黙って
すべてを焼いていた
俺は水の幻を見た
昔誰かが笑っていた
その音だった
時間が溶けて
金色の残像だけが残り
風に巻き上げられていった
頭の上をゴーストバードが飛んでいた
ゆっくり ゆっくり
今度は
逆さまに飛んでいた
会員でない方は会員登録してください。
コメント