交差するメロディー

いつもやさしい陽だまりのような
メロディーを奏でてくれる
あなたにこころ温められ
ほっとする場所だった
だから私は通ったの
あなたに会う道に

だけど回を重ねるうちに
いろんなあなたがいて
急に冷たくなったり
追いつめるようなことを言ってきたり
時々異質な旋律が流れると
私は拒否反応やトラウマがでてきて
フリーズする

何とか前に進もうと
感じたことを頑張って伝えると
あなたは思ったより繊細で
受け入れられず
詰問してくる
全く嚙み合わない会話
不協和音が響いて終わった

それでも次にまた会うと
私にはないやさしさで
手を差し伸べてくれる

だから私はあなたに会う道に
まだ通い続けている

あなたのやさしさに戸惑い
素直に受け入れられないまま

確かめたくて会うのかもしれない
真実なんてどこにもないかもしれないけれど

きっと違う星で生まれて
ここで偶然出会った
いや必然なのかもしれない

ただひととき一緒に道を歩いているだけ
この関係を名づけることは
できなくても

噛み合わなくても
そこで何かに気づくのなら
いいのかもしれない
おたがい我慢してつらくならなければ

私たちはたぶん
何かを別のものを求め合っている
だけど不思議と続いている
お互いのメロディーが
交り合いながら、今までとは違う
新しい音楽を奏でてる

投稿者

東京都

コメント

  1. こんにちは。久しぶりにayamiさまの新作を拝読させていただけまして
    嬉しいです。どうもありがとうございます!^^
    「あなた」への思いやりや愛情、人情の機微が音楽を好きでいらっしゃる
    ayamiさまの素直なことばで表現されていて、胸にスッと落ちてきました。
    私には、第九連目が特に印象深かったです。
    日常の実生活においても、きっと対人関係で悩まれること多いのでは
    ないかなと……感じたりしています。
    リリーなんか半分どっぷりオバサン?してるから性格まで変わってきた
    かも。いえ、もっといろんな事を感じました。下手くそなコメですみません!
    それとやっぱり作風に透明感があって、しなやかですね。(^^)

  2. @リリー
    さま、コメント頂きまして、ありがとうございます。嬉しいです。昔から、人間関係にいろいろと悩むことが多く、内向的な性格の為、悶々として言えなかった言葉を詩にして、心を整理したりしてきましたが、だんだんと年を重ねて、言いたいことが言えるようにもなり、そのおかげでぶつかることもあるのですが、誰かと深く関わるのに、なかなか穏やかなやりとりだけではいくというのも、難しいなあと思ったりしております(^^;)
    九連目は、この詩の中核のような部分かなと思っておりまして、若い頃より、いろんな名づけられない関係が増えてきて、確固たる自分がいるわけではなく、関係性の中で存在している自分、というのを実感しております。私も普段は、たくましいおばさんなのですが、詩を書く時はピュアな心情がでてきたり、少女の自分が出てきたり、普段言えないようなことも、詩では書けたりするので、心のままに自由に書いております(^^)。
    楽器を弾いたり、よく音楽を聴いているので、自然と身近な素材が表現が出てきてしまいますね。

  3. 愛という魔境という言葉が浮かんだのですが、そんな言葉で済ませるのは男のエゴかなぁと思いました。魔境であれなんであれそこにあたたかさがあれば。あ、あたたかさあれば魔境じゃないか。あ、よく分からない(笑)すみません

  4. @腰国改修/降墨睨白島
    さま、自由に読んで頂き、感想ありがとうございます。愛という魔境ですか、そうなのかもしれませんね。
    怪しい感じはなく、安心感があっても、入ってみなければ魔境かどうかわからないですね。気をつけます(笑)。

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