ほっぺちゃん日記 はじめてのともだち はれぼったい晴れ🌅

ほっぺちゃん日記 はじめてのともだち はれぼったい晴れ🌅

妻さんが、おろおろデパ地下で「夫がいないどうしよう」しているところに、ほっぺ、通りかかりまして、

「何をお探しですか妻さん、夫さんなら吹けば散らばる1・9わけの夫さんなら、

あらそこにーへい!へいへい!」と教えてあげましたら

「ありがとう。馬鹿がつくほど、ありがとう、ばかチン猿」

といって「へいへいへーーい!」していっちゃいました。

「めおと」ならこうでなくちゃ!

それにしても都会東京亀戸は広いです。そして蒸し暑いっ!

みんなが私めがけてストローをさそうとしてきます。

ちゅーちゅーちゅちゅちゅーちゅーちゅーーちゅちゅ吸ってきます

いくらほっぺが爽やかな亀戸BOYに見えるからって、

いくらほっぺがチュチュートレインインさんの一人だけ歌ってる女の人に

目もとが雰囲気どことなく似てるからって、

清涼飲料水なんか貯水してませんよだんなども!女(め~)ども!

あ、ごめんなしゃい、「だども」で、す。

これでも生きてるんでしくよろっす。

みんなスクランブルしちゃってる。

ほっぺ、どんどん流れに流れ流されて行き

肩にぶつかり胸にぶつかり

よろめいたところをリュックにぶつかり

フラフラしているうちにどんどん、あ~~どんどんどどんどんあっはふーー。

みんなに蹴られ、踏まれ

ごろごろごーろごろ、ごろごろごーろごろ~~~~ちゃぷん。

とにかく涼(りょう)を目指して転がっていって、

どぶ川の終わりみたいなところに行きついたほっぺ。

排水溝のところでじめじめ、

あまりにもオンリーロンリーなので、

ひざこぞう抱えてオーマイリトルガールを熱唱しそうになった時に

ふと排水溝に何かが流されてきたのに気づきました。

それは四角いふにょふにょしたもので、

よれっと立ち上がり

「ぼく、スポンジ君! きみは?」

といきなり自己紹介されたので、

え? スポンジ? スポンジ君ってどなた? と、とまどいつつ

ほっぺも自己紹介せねばと思い立ち

「わたしはほっぺ、水曜日のときだけ花を咲かせる天然うなぎです」   

と返したら、「シャ」されそうになったのでアドリブはいらないようです。

なので正直に

「かくかくちかこちかちかしかじか以下同文、

汚らしい雑巾をしぼったしぼり汁が産湯でした!」

と泣きながら答えると、

「ほっぺちゃん!君は…!以下同文」

されたので、なんのこっちゃさっぱりでしたが、

とりあえず抱きしめてくれたスポンジ君、

はじめて抱かれた!

初めてばい菌扱いされずに…!!

「スポンジ君!スポンジ君!私、私のこと認めてくれるの?」

というと

「ああ、もうすっかり友達さ!」

といってほっぺの涙をスポンジで吸い取ってくれました。

わたし、泣きました。

生まれて初めての友だち!

調子に乗って泣きつづけているとスポンジ君が、

「もう絞らないとぬかるみまくりだよ」

といって「しぼって」 といったので

きゅきゅいっっっとしぼりほっぺの涙は

すべてさわーーーと はいすいこうに吸い込まれていきました。

ああ、なんという、なんという爽快感。

それからスポンジ君は「除菌」も忘れません。

ああ、なんという、なんという「キレイキレイ」感。

レモンライムの泡玉が、ほっぺの鼻頭で ぷちんぽん!とはじけるのでした。

それからスポンジくんといろんなことを話しました。

スポンジくんは物覚えがついて気づいたときは100円ショップにいたと、

そしてひまわり奥さんにプラスチック製のおたまと購入されて、

使い古され今はここにいるのだと、

きれいにお皿たちが自分の働きで輝いて行くのを見ると、

自分が汚くよれよれになっていくのと反比例して、

わがことのように幸せを感じていたそうです。

ふたりで小さな夕焼けを見て帰りました。

ふたりとも、どこにも帰る場所などないのに。

🌸「ほっぺちゃん日記」とは…🌸
いつも「ごめんなしゃい」と土下座をしているほっぺちゃんの癒し癒され励まされるお笑い日記。

🌸ほっぺちゃんとは…🌸
人間で言うと、45歳ぐらいの猿。
どんなにしいたげられても、しぶとく図太く乗り越える、
世界一パンツが似合わないお猿さん。
チンパンジーのように抱っこされるのが夢。

🌸スポンジ君とは…🌸
使い古され水色の角が丸まったスポンジの妖精。泡をまとっていて清潔感がある。オッドアイ(エメラルドグリーンとミントブルー)で
ちょっと何考えているのかわからない表情が魅力的。

さわやかで優しく、博識でスポーツ万能。
世界中に友達がいて、みんなから慕われている。
各国の首相や大統領からも友達と呼ばれ、やくざさんですら彼の前では甘党のように微笑む。まさに「みんなの王子様」的存在。

投稿者

静岡県

コメント

  1. 亀戸で飲み歩いてたらほっぺちゃんに会えるのかしら?

    最後の一行が切なすぎる…

コメントするためには、 ログイン してください。