ぼくは、夢の中
ぼくとずっとつきあってくれた、この右手
この手は、ぼくだけのものじゃないから
いつか、別れなきゃならない さようなら
でも、もう少し一緒にいようね
ぼくとずっとつきあってくれた、この体
この右足、この左足、頭までも
天の神様がぼくに与え、恵んでくだすったものだから
蚊に吸われ、土に溶け、養分となり、空気に溶け、灰となりても
それを受け入れなければ、ならない さようなら
でも、もう少し一緒にいたいな
ぼくという自意識 ぼくという欲望 ぼくという迷宮
夢中になればなるほど、分からなくなる
死ぬまでぼくは、夢の中
ぼくという主観 ぼくという客観
白と黒とが溶け合う世界で
死ぬまでぼくは、夢の中
コメント