ブロッコリーのスープ
後味が悪いと、泣いたら……
それはわたしの作った、ブロッコリーのスープだった。
後味って何? ってあなたは聞くけど、
わたしは考え込んで答えない。
Florist……花屋のわたし。
ブロッコリーが花咲くまで待ってよ?
時々でもふりかえって、
交換日記に恋のような呪文を手紙に描いて。
さよなら、今日のブロッコリーのスープ。
あなたは美味しくないって言うけれど……
わたしは精いっぱい作ったの。こんな時代にね?
さよなら、さよなら。
なにげない日常が、天上への階段を作っていく。
──
おはようは嫌いだと、怒っても……
それはあなたが思い描く、幸せな毎日だった。
幸せって何? ってわたしは聞くけど、
あなたは背中をむけて無言なのね。
Tourist……旅人のあなた。
春になっても菜の花は咲かないのよ。
毎日でも繰り返して、
ラブレターのようなたわごとを言うの。
さよなら、昨日のチューリップのハナタバ。
あなたは美しくないって言うけれど……
わたしは精いっぱい育てたの。こんな時日にね?
さよなら、さよなら。
果てしない日常が、繰り返し繰り返される。
──
何事も、起こらなかった日々に、
あなたは怒って、すねて、
わたしは繰り返しなだめる。
そんなたわいもない交感の日々に、
あなたはすわって。
わたしはすわって。
心地よいアンダンテで送られる、葬送曲。
何が死んだの?
明日が死んだの。
そうね、きっと、明日は今日の抜け殻なの……と。
不確定なフラクタルな感慨がわたしたちを満たしていく。
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