ともだち

麦藁帽の太陽を頭に載せて
並んで歩こう
黄色いガラスの欠片が
君の赤毛を緑色に輝かせる
錆びた線路は光る森の奥まで続き
僕たちは靴が鰐になるまで歩くだろう

手をつないでもいいかな
ミルクと汗と土の匂いのする君の手のひらは
少し湿っていて冷たい

君が三日前に死んだと
学校から帰って知った
僕を待っている間 
裏の妖精の山の 
膝までしかない小川で溺れた
君のお姉さんは白い影に
君のお父さんは黒い穴ぼこになった

でもこうして手をつないで歩けるから
今も友達だよね

今度こそ秘密基地を育もう
梟が手紙を届けてくれる枝の上に
そして母さんが顔をしかめるような歌を
大声で歌おう
僕はずっとこの森にいる
だから光の輪をくぐって
君の輝く王宮に連れていっておくれ

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