晦日の陽

世間の片隅で
名も知られずに
白い花は俯いている
 
無関心な人々の足音が
雑然と通り過ぎていく傍らに
ポツンと取り残され
 
静かに咲くだけのことが
辛くなって。
 
大晦日の陽は
おごそかに差し込み
萎れた花弁に滲みあふれ
花は顔をあげて
 
明日を見つめる

投稿者

愛知県

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。