太陽

お前が優しければ優しいほど
お前は人を殺すことになるだろう

お前が守りたいものはとても弱く
お前が生かしたいものはとても小さいのだ

お前が生きようと思うことはないだろう
お前自身の為に生きようと思うことは

ただお前が遺したいと願った意思を
ただお前が遺すためにそれは続く

まるで死の舞踊のようにお前は笑う
太陽の下で何に遮られることもなく

お前を生かしているのはもはやお前ではなく
お前を生かしているのはこの世界そのもの

その時お前は初めて声高らかに歌うのだ
生きていることの不思議、生きていることの神秘

お前が心から欲したものの真実を
お前が殺したむくろの内で眠る暗闇を

お前は人を憎むことすらないのだ
お前は人を愛することさえできないのだ

このたった一つの太陽の下
零れ落ちる光の源流に身を浸しては俯いて

その萌芽を
美しいと抱き締めて死ぬことしかできないのだ

投稿者

神奈川県

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