コロス殺し

携帯殺し

愛車殺し

子ども殺し

親殺し

実は私は誰かを殺しているのだ
私が殺人者だということを息子の婚約者のお母さまや親戚に知られたらどうなるだろう

レストランで食事中
傘の忘れ物にきづき
抜け出したら
どこをどう彷徨ったのか
戻ると
体育館のようなところに
人が遊ぶボールやおもちゃやナイフが雑多に転がっていて
網の向こうで
若い妻や幼い娘や息子がバトミントンをしていて
私も加わろうと
あっちから放られてきたシャトルを打ち返すと
三人がこっちを向いて待っているのに
届かなくって
ひょろひょろと上がったまま網の前で落ちて
全く届かなくって
また拾おうとすると
珍しいバスのミニカーが掴まれていて
若くて美しかった家族は
強烈な日光と不快な暑さに
切り裂かれるのではなく
シャボンの一つの玉となって
月の影に近づいていくのだ

私は布を被せられ血塗られたナイフを
殺し屋たちが低くうたう
コロスの海に放りあげる

投稿者

神奈川県

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