土の内部

わたしの呼気は
口の前で止まり

粒子のまま留まる
胸の奥で
水が移動しない
拍動は

数だけを刻む

二月の頁は

めくられない
指先で折ろうとすると

繊維が折れる
歩幅は一定で
理由を持たない

膝は命令を待たず
同じ角度を選ぶ

思い出と呼ばれていたものは

薄い板状になり
重ねられ

凍りついたまま
透ける

声は
喉で硬化し
外へ出ない
目は閉じず

閉じないことを
選ばない

掌の中で
種子は温まらない

殻は
割れない

わたしの内部に
地層ができる

層と層のあいだに
融解は起きない

わたしは
進んでいる

進んでいるという形を
保持している

投稿者

静岡県

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