草原と私

草原と私

草原に寝転がって
空を眺めるなどは
たいへん物語的です
それはたいそう
気持ち良いことでしょう
ところで
私が草の上に寝転んで
空を見上げたのは
いつのことでしょう

小さかったあの人が
それは素直に
草原に寝転がったため
私はもう簡単には
座り込むこともできなくなり
空を仰向くことさえ
難しくなったのです
あの人は今も平気で
草原にひとり寝転がっては
誰かを怖気づかせ
何気ない自然な運動を
妨げているのでしょうか
小さかった私は
あの人の朗らかさに
抑え込まれたきり
そのまま今に至ります

そういうわけで
草原に寝転がって
空を眺めたことは
ありません
これまでに
一度も

投稿者

大阪府

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