四十から

グレーのスーツを羽織り

胸元には黒いネクタイ

そしてまだ頭は黒々としている

誰かにさえずりのような口笛を吹かれたような気がした瞬間

私は嘘になる

頬から喉元までを赤らめて

花芽をついばみ

春の空をかけていくのだ

投稿者

千葉県

コメント

  1. 中年の哀愁と、シジュウカラをかけてるんですねー。私は頭がスカスカになってきました。

  2. 嘘という鳥。口笛を意味する「ウソ」というところから、来ている、と少し検索して知りました。ウソという鳥の名前は以前から知っていたけど。

    誰かにさえずりのような口笛を吹かれたような気がした瞬間

    私は嘘になる

    全体的な流れが なめらかですが、この二行からの展開などが、すてき。

    春の空をかけていくのだ

    最終行が、清々しいです。

  3. 追記失礼します。

    この詩では、ウソという鳥とは、関係ないのかな。
    シジュウカラで検索したら、シジュウカラは、嘘をつくみたいですね。
    この詩では、その辺のことを言っているのかな。ふふ。

    私は嘘になる
    というところが、この詩の要だと思います。

  4. @トノモトショウ
    さん、コメントありがとうございます。
    この階層構造を一撃で見抜いてくれるのは流石、何だか嬉しいです。

  5. @こしごえ
    さん、コメントありがとうございます。
    おっしゃる通り、ある層に鳥のメタモルフォーゼと中年のメタモルフォーゼを意識しております。ウソも鷽ですし、メタモルフォーゼ自体、良いことなのか悪いことなのか、きっかけのような口笛も気のせいかも知れない、春も生命の芽吹き、不穏さどちらとも言えない、そして全体がそもそも嘘かも知れない。みたいな詩なので、どの層で捉えてもらってもすべて正解な感じです!

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