白梅

嗚咽の後の静けさ

私もまだ泣けたんだなと
なぜか安堵して

疲れた体でひとり
家をでる

少し離れた公園で

待っていたのは
満開の梅

離れていても
感じられる
その香りに

導かれて

月の見えない
空の下

たくさんの
白い光をともした
白梅へ
まっすぐに
向かう

こんなところに

こんなに
やさしい
あなたがいることに

気づけてよかった

白梅は
その大きな枝ぶりで

わたしの体を
すっぽりと包み

まだ大丈夫だよ、と
ささやいてくれた

その甘くて
たおやかな抱擁に

心は
ふるふる
ふるえ

なみだが

すこしだけ

あふれた

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