針の雨

傘も役に立たない
暴風雨のように
上からも下からも横からも
銀色の針が突き刺さる
おまけに
この針の先端には
不幸を導く
毒が塗られている

銀色の針の暴風雨の
根本的な始まりは
ある人間が
自分自身を特別と思い込む
身勝手な勘違いなのだから

針の雨は
狭い家の中でも
広い世界の中でも
人間が多数いるところには
いつ降り出してもおかしくはない

心に頑丈な傘をこしらえても
それは針の雨への対策で
根本的な対処ではないのが
悲しいけれど。

「兎角に人の世は住みづらい」

漱石先生の時代から
この問題は明らかで
未だ解決はしていないのだから
人の世は甚だ困難なのだ

せめても
自分が針の雨を降らせ
誰かを苦しめることが
極力ないよう
この一言が
誰かにとっての
毒の針になってはいないか
想像力を
深く鍛えなければ

投稿者

大阪府

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