
追悼ほじさんどらむ
黒光りしたグランドピアノ
小刻みに響く湾曲側面
艶のある鏡に映し出された
ドラマーの
飄々とした動き
彼とピアニストとが
目配せをした
最高の愛と楽の表象
「ほじどら写真館」
都会のコンクリに囲まれた
「さくちゃん」という女の子の断片的なお話
空しか見えない路地裏っぽい世界の
モノクロームな世界
甘い声と青っぽい波の音に
奥の見えない質感・触感・響き
ざわつかせるドラム
帽子被って
バチさばき軽妙
幾多の鐘コレクション
ほっぴいさんの鍵と
心菜さんの声の瞳が
バチバチッと火花散る後衛で
菩薩のごときドラマーの
温かい波
ある日のライブで
妖精のような娘さんが現れた
世話されたお父さんの
顔は緩み
バチは軽快に震え
刻んでいく
その海は
新たな生命で繋いでいける
ちぇこかっぱとの協演
大井町・シブヤ楽器で
わたしは読みました
ほっぴいさんが弾き
わたしと心菜さんが語り
わたしたちは聴きました
ここにはもういない
ほじさんどらむの余韻
それぞれの
ひとりぼっちの夜の上で
ほじさんは
タンタン
奥深いリズムで
打ち鳴らしています
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