
ホルムズ海峡へ行こう
わたしの恋人がそこでわたしを待っているから
ホルムズ海峡へ行こう、ともしびは必要だから
兄さんの手元が暗いと、美しい詩は書けないから
姉さんの編み物がとんと進まなくなってしまうから
栄華のための船舶の人民の愛の報酬の
偉大な神々の生きた時代が、混沌が、おかしくなるくらいに
大阪の駅で彼等が沈み込む時間に、幻に
平均律のたわしの子のように、あぶらとたんぶらーとで
コーヒーのこころをたしなめる
そのような旅人のエクササイズ、絵描きの靴のサイズ
弔い人の健康サウナの夜勤入りのこの人の群れに
おかしなしなをつくって、おおきなきなこもちを進呈しようか
彼等は理想の住居に新鮮な鞄を持って来る
つらつらと思考の壁が立ち並ぶ、エクササイズ、えー靴はいてはりますな
それでも地球的愛のシンパシーで、ビヨング、びょーん、びょーん
そして春へととむらいの季節は会心の一撃をなす
かくしてホルムズ海峡へ踊りの稽古に行かんとす
日本舞踊のお師匠さんが、そこで振り向いてと言うのです
自衛のためのつるはしで、この海峡を掘削し、もっと広げてあげましょう
さらにはあふれる油の帯で、この海水を汚しましょう
魚たちをころすのです、海の命をころすのです
死の星たるべきは、死の人間の行いの必然であるのです
さよなら生物、さよなら文明、さよなら知的生命体
このような歴史的未来は〈知の結末〉として当然であるのです
ギリシャの頃からわかっていたのです、美しい理性の輝きの
すべての精神のおごそかな、そしてかぎられたアポロンの手で
天空の精神が、海の信頼にこたえているのです
亡びるべき美しき精神の、いつまでもボールペンで生きたいと書く季節
すなおな心でブーゲンビリアが飛行する
それはホルムズ海峡へ向かうのです
血と理性と暴力と
すべてに確実な破壊の暴君で
つるはしを手に掘りましょう
ホルムズ海峡の海底を。
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