アンチョビの胡麻塩

アンチョビの瓶に残った
古めかしい海の匂いとともに
思い出の染みた
湿った潮風を
フライパンで水気をとばす

煎り米を少しと
黒胡麻を加え、
大波に揺れる船のように
フライパンを傾けると
やがて船は異国の港に近づく

土鍋で炊いた白飯を握り、
アンチョビ風味の
胡麻塩を
熱々の上にまぶす

黄色くて甘い
ダイコン・ソッタチェートを齧り、
リーゾの塊を頬張ると
微かなアンチョビの匂いのなかで
舌に港が揺れる

投稿者

大阪府

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