すくみ立つ桜の木々から
妖気が漂う
重々しい木の根が
土に収まりきれずに
可憐な花の下で
薄気味悪い笑みを浮かべて
地上に出ている
そこかしこピンクの花は
根の上に落ち
当たり一面散った花びらは
紫色に見える
それは夜空のリズムを狂わして
風が吹き不協和音を鳴らす
花びらが宙を舞い
木々は咲き乱れて妖艶に笑う
まるで意志があるかのように
手元の日本酒の中に
花びらが落とされ
背筋が凍る
身動き一つ取れずに
ただただ桜が散るのを見届ける

投稿者

愛知県

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