一人の雨の日

私の悲しみは雨でできている
晴れた日をそっと隠してしまう

墨色が湧き立ち
苔痕は涙を含んで咽び泣き
散る紅の雪は
風に寄り添い、絡み合う

海風が雨を運んでくる
平野の上で、ますます激しくなる
私は雨の中を彷徨い続ける
幾つもの夜と昼を越えて

果てない水面を行き交い
空は地上とつながり
水と空の境に枕をゆだね
たゆたう思いは雲煙に包まれる

夢はさざ波に落ち
瑠璃の欠片になった

一晩中月は現れず
海棠も眠れない
けれど私の太陽は
現れるのを忘れてしまったようだ

投稿者

東京都

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