色々
赤色のコートを着たあなたが
荒んだわたしの裏庭に
青色の欠片を撒き散らしたのは
わたしがまだ芋虫だった頃
黄色いワンピースを着たあなたが
枯れたわたしのテーブルに
緑色の皿を並べ始めたのは
わたしが蛹になりかけていた頃
次から次へとあなたは
わたしの暮らしに色を置いていった
蝶にはなれなかったけれど
わたしの意識は羽ばたくことを覚えた
今では色の好き嫌いを言って
あなたの色を曇らせているわたしは
いったいいつから人になったのだろう
赤色のコートを着たあなたが
荒んだわたしの裏庭に
青色の欠片を撒き散らしたのは
わたしがまだ芋虫だった頃
黄色いワンピースを着たあなたが
枯れたわたしのテーブルに
緑色の皿を並べ始めたのは
わたしが蛹になりかけていた頃
次から次へとあなたは
わたしの暮らしに色を置いていった
蝶にはなれなかったけれど
わたしの意識は羽ばたくことを覚えた
今では色の好き嫌いを言って
あなたの色を曇らせているわたしは
いったいいつから人になったのだろう
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コメント
この詩、全体に優しい感じがして好きです。
一行目からずっと来て、最終行の いったいいつから人になったのだろう、というのが効いています。最終行の一行で、この詩の物語が一気に広がり豊かになる感じを受けます。
すてき。
好きな色味です
手前のピンがあってるところも良いですが
対局の日本の旗みたいなのが良いなぁ
印象に残り、いろんなことを連想させる作品だと思います。いろんなことを考えました。四行目の「芋虫」で飲んでいたコーヒーを吹きそうになったのはナイショです。。。
いつもながら美しいな。色が次々と投げかかりあざやかに残像として残っていきます。
そして最後の、無色透明な問いかけが、あまりにも純粋なのです。
こしごえ さん
>ありがとうございます。
私にとっては結構リアルな詩なので
すこし気恥ずかしいです(笑)
なんとか「人」になれたので書けました。
那津 さん
>ありがとうございます。
池袋西武の屋上で撮りました。
もとの写真はワイドでもっとニュアンスがあります(笑)
あったかいクマの三兄弟です。
佐藤宏 さん
>ありがとうございます。
かつてカフカとか安倍公房とかが好きだったので
つい人を虫にしてしまう癖がついています(笑)
今後、私は何者になっていくのでしょう。
ザイチ さん
>ありがとうございます。
いつもながら励ましの言葉をありがとうございます。
モノクロも好きなのですが、冬はやっぱりカラフルですね。
ザイチさんのカラフルな発想力も好きですよ。