天国の記述

JR高架下の一軒め酒場に入って
先生と昼間から五杯めのビールを飲んでいた
店内はすっからかん
ここには私たちしかいないし
遠い国から来た店員さんも奥に引っ込んでる
先生、今日は楽しかったね、ニコライ堂や湯島聖堂、神田明神ー
天国はどんなところなのかなぁ?
ーそれが、記述がないんや
聖書によると金の門があってそこは光にみちているらしい
そう言うと思ったから、妄想何パターン考えてきたんだー
あたたかくて心地よくてふわふわしててね
斉藤さんも徹也も園子温も佳苗もその他みんな
楽しそうに笑ってる
毎朝寝坊して詩を書いて、好きな本ゆっくり読んで読書会 哲学して意見交換 時間はたっぷり 夜は音楽聞いて踊って酒池肉林。快楽三昧はどう?

…ええねえ
そう言って
先生は目を閉じてしまう
私も目を閉じて
ふわふわと天国に入っていく
先生、
私たちは最後まで純粋な師弟関係だったね
いろんなことができたはずなのに
性欲がわかないように
きっと神様が禁じたのね

天国では先生に性欲がわきますように、
そう願った

薄目を開けると、先生は苦渋に満ちた表情を浮べていた
私たちは六杯目のビールを頼んだ

投稿者

東京都

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