灰色のままで

厚い雲の波を
烏が鳴きながら渡っていく
燕は線を引きながら
くり返し町を縫っていく

ポツポツと雨に連れられ
灰色が町に下りてくる
ビルの谷間まで
隙間なく染められ

ぼやけた景色に
歩調がゆるみ
解けてゆく

繭になる町

目を閉じ
ひざを抱えて
眠る間に

信号機は赤く点滅し
烏がそこに舞い下りる

厚い雲の向こうで
しびれをきらす太陽の影

もうすこし、灰色のままで

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