
一瞬
積乱雲の真下に
警官が立っている
空から落ちてこないよう
その首だけで
雲を支えている
何が彼を突き動かしたのか
突然腰から銃を抜き
空に向かって一発発砲する
ほんの一瞬
空気は沈黙し
地球の自転が止まる
*
積乱雲の真下に
僕は立っている
毎年の成長が
衰えになって久しい
誰かが僕の名を呼ぶ
振り返ると
僕のふりをした
僕が立っている
支えるものがないまま
押しつぶされそうになる
*
積乱雲の真下で
赤ん坊が眠っている
空から落ちてこないよう
夢の中で支えている
目が覚めて
泣き声をあげる
一瞬すべての音が止み
世界は息をひそめる
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