よう来たね

「いきてるかち、ないよね
今日対向車に
吸い込まれそうになったよ」

受話器の向こうから
おまえの無気力な声

瞬間
口を覆うけれど
嗚咽が突き破る
遠吠えのように声を上げる

毒親でも
母親だった

それからおまえの
たたかいが始まった

やわらかくいきづらい心
怒りに覆われ
失望に引きずられ
落ちてはまた
這い上がり
ここまできてくれた

どの口が、だけど
言わずにいられない

「よう来たね」

おまえが歩いてきた道を
これから行く道を

祈るように
見つめているよ

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