なんとなくフラクタル

      夜
     数えて
  一  の次は  二
 純情な溜息が湿度を上げ
軽く触れる愛撫がもどかしく
  まずはくちづけてと
 求めるのも辱めならしめ
指先に触れる突起の濡れた跡
  三  の次は  四
     並べて
      嗚   呼
         合せて
      五  の次は  六
     極論なら快楽はなくとも
    ただ抱き合うだけで幸福なり
      それを知りながら又
     敢えて凹凸を擦り寄せて
    互いに絶頂するのも風情あり
      七  の次は  八
         重ねて
      阿   吽
     連ねて
  九  の次は  十
 果てた後の余韻が一興と
軽口と思い出話ではしゃいだ
  掌はまだ求めていて
 何かを埋めるために常々
人類は同じことを繰り返した
  僕  の次は  君
     愛した
      朝

投稿者

大阪府

コメント

  1. なんとなくどころかがっつりフラクタル。流石の視覚まで、夜から朝にかけて、数えて並べて合わせて重ねて連ねて愛す。官能と人間の業のようなもの。この抑制の効いた冷徹な観察が良いですね。

  2. 何かを埋めるために常々
    人類は同じことを繰り返した
      僕  の次は  君
         愛した
          朝

    繰り返される、愛。
    魂は、宇宙の原初から、欠けている。それを埋めるために、ヒトは、愛を繰り返す。それでも、何かが足りない。その何かとは、誰にも分からない、ことなのかもしれません。
    でも、この間、思ったんです。宇宙の原初から 欠けているのは、私だった、と。この魂は、私を得た。これで満足しろと、愛は、言っているのかも、しれませんね。

    僕  の次は  君

    他者が存在しての、自分。ですかね。
    朝 も、繰り返される。でも、その朝は、二度と同じ 朝 ではない。
    だからこそ、 僕  の次は  君 なのでしょうか。

    トノモトさんの詩は、いつも 深いです。それは、トノモトさんが、どんな詩を書いたとしても、優しい深さだ。そこには、普遍的な 愛 がある。
    そう思います。

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