夏野菜

海を見ています
海のお水は塩水でできています
だから口に含むと塩辛いのだ、と
あなたは教えてくれました
わたしがかつて溺れた
記憶にある真水の海は
少しも塩辛くなかったのに
家庭菜園で夏野菜を収穫しました
朝採れの新鮮野菜です
美味しいと言って
あなたは食べました
わたしは傍で探しています
何を探しているのか
それが海だと気づいたときには
海はすべて終わっていました

投稿者

コメント

  1. 真水の海って、どこにあるんだろう?
    って思いました。
    この詩はその問いに収斂していくようで、
    記憶のなかにある海だから真水でもいい?
    という超個人的なかすかな断定が、そのレトリックの底にこもっているような感じがする。
    そうあることで、塩水でできているので海は塩っぱいという一見当たり前の表現も、
    どんどん当たり前でなくなっていくような感じがします。
    たもつさんのいつもの詩にくらべて、(すみませんこのごろあまり読めていないんですが)物理のファンタジーというよりも心理のファンタジーという感じがします。

  2. @a.o.
    a.o.さん、コメントありがとうございます。「真水」はメモ帳からこの投稿フォームにコピペして保存をぽちっとする瞬間に書き加えました。
    「心理のファンタジー」は、ああ、そういうことか、と自分でも合点がいきました。
    多分、心の裏側の薄皮のところをぎりぎりに飛ぶ飛行機のようなイメージで書いていたので最後の最後に足したくなったのだと思います。

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