濡れ手に泡

濡れ手に泡がついて
涼しかった
田舎で過ごした
朝のように

割れないように
両手で包む
暮らしはきっと
匂いに満ちているのに
気づくのはいつも
暮らしていないとき

両手で泡を包んだまま
支度を始める
塞がった両手で
何ができるというのか
ありふれたものでも
大切にする
そんな言い訳など
すっかりありふれているのに

(シャボンの匂いが微かにする)
(暮らしていないのかもしれない)

投稿者

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。