波打ち際

自由ということばの意味を知るためには
暗やみの中で誰も見たことのないおどりを踊るか
さもなければ
真夜中に好きなだけアイスを食べるしかない

線香花火みたいに
唇からこぼれ落ちそうな嘘をあわてて飲み込んで
苦くて
水平線が
まぶしくて
塩辛い

ここから先に起きることを
わたしはすべて知っている

朝が来て
手の届くところにあるのは
まずい焼きそばとぬるいラーメン
そして溶けてしまったかき氷(いちごシロップ)
ここはまるで
海の家みたいです

そして夜が来て
暗やみが満ちたら
きみは
誰も見たことのないおどりを踊って
わたしは
誰も聴いたことのないうたを歌うから

あとは
いじわるなだれかが砂のお城を崩すのを待つだけ

そのときが来たら
わたしは
世界でいちばんやさしい「  」になるでしょう

投稿者

大阪府

コメント

  1. 夏ぅー!
    あきらにいの言葉たちに心地よいくるおしさで打ちのめされます。

  2. やっぱりアイスを食べるしかないんだろうかな。まずい焼きそば(まだ出会ったことない!)や、ぬるいラーメンはいやだなぁ。夏の波打ち際はなにかの瀬戸際みたいだ。
    その時やさしい何になるんだろうか。

  3. @たちばなまこと さま
    ほぼ一年ぶりです。
    夏、大嫌いなのに、なぜか夏の詩を書いてしまいがちなんだよなあ笑

  4. @王殺し さま
    たしかに「まずい焼きそば」に出会う機会はなかなかないですね笑
    波打ち際は境界線みたいなイメージです。

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