午前4時の香気のなかで
午前4時の香気のなかで、
すべては薄暗いままに、
渦巻いている。
宇宙かと、
見紛ったよ?
とんがったふさふさの切っ先が、
一気に銀河を駆け巡る。
イルカの形をしたヨットが、
帆を素直にあげて走っていく。
この快適の夏、快楽の夕べ、
オーロラの下に佇む夜。
夜はまだ明けてはいなくって、
キャンバスにも暗い絵の具が⋯⋯
そして、祠には神様が。
そっと祈りの手を合わせている。
午前4時の香気のなかで、
たたずむ村人たちは、
ファンタジーの村の住民。
手に手に魔法の杖を持っている。
この夜、地には降りてこない
オーロラの目をとらえるのは、
彼らの魔法の杖だ、
その柄先についた魔法の石だ、
古代の笑いを笑っている⋯⋯
そして、ためらいながらも、
この今夜、この夜をきり裂くのだ。
悲しみにも楽しみにもふさわしい、
今宵はそんな夜だと。
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