踊る子供

彼女はおよそどんな男にも足を開いた
もはや文学的献身と言ってもいい感じだった

僕は恋の予感に立ち上がり腰を唸らせて
跳んだり跳ねたりしながら愛を模倣る

春は長かった!冬が来るとは思われなかった
夢の中には月すら昇らず太陽だけが正しかった

異国の神のために彼女が捧げた祈りの歌は
醜く汚れた僕を常に慰め励ましてくれた

神様、と僕が称えると彼女は俯いて首を振る
そしてそこらへんで出会った男と寝る

彼女は僕に手を出さなかった
僕は彼女に一度も踊ろうと誘わなかった

神様も人間も何もかもなくなった世界で
自分のために生きていけるように寂しいまま

そして彼女は死んだ
世界で一番すてきな踊りをおどる僕を残して!

きらめく人生の喜び
僕は彼女のいた世界を心から愛している

耳の奥にささやかな祈りの歌を聞きながら
いつまでも踊り続けるだろう

投稿者

神奈川県

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。